ワックスの種類【キャンドル】

キャンドルを作るのに欠かせないのがワックス(WAX)。

ワックスとは日本語だとロウ(蝋)と呼ばれています。
ろうそくのロウです。

ワックスには様々な種類があり、
石油が原料になっているものや植物からできるもの、動物性のものなど。
ここではそれぞれのワックスの特徴や、使われ方などについて書いていきます。

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パラフィンワックス

キャンドルを作るのに1番使われているのがパラフィンワックス

原材料は原油で、原油からできた石油をさらに生成して作られる
石油系ワックスの代表です。

形はペレットといわれる粒状のものや板状になっていて
ペレット状だと重さも量りやすく溶けやすくて便利。

パラフィンワックスは固まって個体になると
体積が液体の時と比べて20%収縮するという特徴があります。
だから型に入れて固めた時は上の方が大きくくぼんだり穴が開いてしまうことがあるので、
空いた穴にロウをつぎ足します(リモールドといいます)。

固まっているときは乳白色(仏壇のろうそくみたいな色)
溶けて液体になると透明になります。

液体になると温度はどんどん上がり
100℃になっても見た目は透明な液体。沸騰もしません。
200℃を超すと自然発火するので、ワックスを扱う時は
温度計を使うのがおすすめです。

温度表記について

このパラフィンワックス、石油から作られますが
融点(溶け始める温度)の違いによって3種類に分けられ、
パラフィン135℉というように表記されます。

℉ってなに?って感じですよね。
これは温度の記号で、日本語では「華氏(かし)」と入力すると変換できます。
日本では温度の記号は℃(摂氏)が一般的ですが、
キャンドルの融点の表記にはこの℉がよく使われます。

ですので135℉ってすごく熱い温度って意味ではなく
℃に換算すると、135℉=58℃くらい。
パラフィン135℉は
だいたい58℃くらいで溶けるパラフィンワックスですという意味になります。

「ネットショップなどで購入しようとしたけど
パラフィンワックスの種類がたくさんあってよくわからない」

そんなことをよく聞かれるので、1つずつ見ていこうと思います。

パラフィンワックス135℉

これが本当によく使われている種類。
もし、キャンドルづくりを始めようと思っているなら
迷わず135℉のパラフィンを。
融点(溶け始める温度)は58℃で、最も扱いやすいと言われています。

パラフィンワックス115℉

融点が115℉(47℃)のパラフィンワックス。
低融点ワックスとも呼ばれています。
融点が低いため、お湯につけて温めるとやわらかくなります。(おゆまるみたいな感じ)

パラフィンワックス155℉

融点が155℉(68℃)のパラフィンワックス。
こちらは融点が高いので、他のワックスよりも溶けにくく、
キャンドルランタンなどを作るのに適しています。

 

パラフィンワックス単体でキャンドルを作るのもいいですが
135℉のワックスをベースに
作りたいイメージのキャンドルによって別の種類のワックスを混ぜて使用します。
混ぜるワックスの特性により同じ135℉のワックスでも
違った見た目になるのでぜひ試していただきたいです。

 

混ぜるワックスの事を「添加剤」と呼んだりします。
その添加剤にもよく使われるワックス

  • マイクロワックス
  • バイバーワックス
  • ステアリン酸

次はこちらを詳しく書いていきます。

 

マイクロクリスタリンワックス(ソフトタイプ)

マイクロワックスとかマイクロソフトなどと略して呼ばれることが多いです。
石油系のワックスで液体では透明ですが、個体では白なので
パラフィンワックスに混ぜると少し白みがかかり、あまり透明感がなくなります。

パラフィンワックスに混ぜると、
ひび割れや気泡が入るのを防ぐ効果があります。
パラフィン単体で作ったものと比べると
透明感は若干なくなるけど表面はツルンとした質感になり強度が増す感じです。

マイクロワックスは単体でも使われ
溶かしたマイクロワックスに色を付けて
薄い板状に固めたものを「カラーシート」と呼びます。

マイクロワックスは粘度が高く、融点は77℃と高めですが
薄いシート状に固めると、
手の温度でやわらかくなり粘土のように扱うことができます。

カラーシートは型抜きをしてキャンドルに張り付けたり
粘土のように自由に形を作ることができるのでキャンドルの装飾によく使われます。

マイクロクリスタリンワックス(ハードタイプ)

マイクロハードと略されることが多いです。
石油系のワックスで、個体では黄色っぽく液体になると透明になります。

融点は84℃と高く、このワックスもパラフィンワックスに混ぜると
ひび割れや気泡が入るのを防ぐ効果があります。
ソフトタイプとの違いは固まった時に若干黄色みがかかること。
また、粘度の高いワックスなのでパラフィン単体で扱うよりも柔軟性が増して
曲げたり伸ばしたりという作業がしやすくなります。

バイバーワックス

小さな粒状の石油系ワックス。
パラフィンワックスに混ぜて使うと、気泡やひび割れを防ぐ効果があり
表面がツルツルのキャンドルができます。

バイバーワックスを入れたロウが固まると
透明度が下がるため白い顔料を入れたかのように白くなります。
赤を入れるとピンクのようにどの顔料を入れても
淡いパステルカラーのようになるので
原色で色を出したいときは顔料を多めに入れるなど工夫が必要です。

また、アロマキャンドルを作る際に混ぜて使うと
香りのダマを分散し、香料を通常の2~3倍入れることができるようになります。

 

ステアリン酸

牛脂が原料のステアリン酸ワックスはパウダー状で
融点は57℃。
パウダー状の個体では白ですが、溶かして液体になると透明になります。

パラフィンワックスに混ぜると
キャンドルの強度が増し、固くなります。
キャンドルが固まった時の収縮率も上がり、
型抜けがよくなるのも特徴です。

また、パラフィンに混ぜると透明度が下がり
白くなるので色付きがよくなります。

単体では、
溶かしてブロック状に固めたステアリン酸ワックスを
チーズ削りや大根おろしのおろし金で削ると細かい粉状になります。
この粉をスイーツキャンドルの粉糖にしたり、
色を付けたものはサンドワックスと呼ばれて
ガラスの瓶に入れてサンドアートのように装飾をすることもできます。

ステアリン酸ワックスはシリコンとの相性が悪く
ステアリン酸の入ったワックスをシリコンモールドに入れると
腐食の原因になるので注意が必要です。

 

ステアリン酸ワックスにはパームヤシを原料にした植物性のものもあります。
次は植物性のワックスを詳しく見ていきましょう。

 

ソイワックス

最近人気を集めているのが植物系のワックス。
大豆が原料のソイワックスは、海外でも多く販売されています。

溶かして液体になると透明になりますが、
固まると透明感はなくなり白くなります。
ロウに含まれる炭素の量が少ないため火をつけた時に出る「スス」の量が
パラフィンワックスに比べると少ないのが特徴。
(ススが全く出ないわけではありません)

マットでクリーミーな肌触りで、高級感のある質感です。

また、融点も低く(メーカーにもよりますが47℃~58℃くらい)低温でゆっくりと燃えるため
香りが広がりやすくアロマキャンドルにもよく使われています。

ソイワックスも作っているメーカーによって様々な種類がありますが
大きく分けてハードタイプ、ソフトタイプの2種類があります。

ソフトタイプ

ガラスの瓶や金属の缶に入っているアロマキャンドルでよく使われているのが
このソイワックスのソフトタイプです。

ソフトタイプは固まった時にほとんど収縮しないため
型に入れて固めてしまうと抜けなくなってしまうことがあります。

ハードタイプ

ソフトタイプと比べるとベタつきが少なく、
固まった時に収縮するため型に入れてキャンドルを作ることができます。

 

ソイワックスは油分が多く、粘度も高いため
香りをつける香料や色を付ける顔料・染料を入れすぎてしまうと
表面に色むらができたり、燃焼不良になることもあるので注意が必要です。

 

蜜蝋(みつろう)

 
蜜蝋はビーズワックスとも呼ばれ、
ミツバチの分泌物が原料となっています。

写真のように粒状で、シート状やブロック状になっているものもあります。
手の温かさで簡単にやわらかくなるため
シート状の物は芯を挟んでそのままくるくると巻くと
キャンドルになります。

天然の色の黄色っぽいタイプと、白い漂白されたタイプがあります。
ミツバチが蜜を採取した花の種類によって色や香りが変わるそうです。

キャンドルとして使われる他に
化粧品などにも幅広く使われている天然のワックスです。

パームワックス

ヤシの葉が原料の天然ワックス。
サラサラとしたパウダー状で融点は約67℃と高めで
固めた際にクリスタルやフェザー(羽)のような模様が出るのが特徴です。

パラフィンに混ぜると固めた際の収縮率が上がるので
型抜けしやすくなりますが、
パームワックスの種類によってはほとんど収縮しないものもあるので注意が必要です。

パームワックスもステアリン酸ワックスのところで紹介したように
細かい粉状にしてキャンドルの装飾に使われたり
高温でディッピング(溶けたロウの中にキャンドルを浸してパーツなどを固定する技法)
すると表面にキラキラとした結晶ができます。

 

ジェルワックス

透明感のあるロウで人気のジェルキャンドルを作る際に使われるワックス。
原油が原料の石油系のワックスで、
透明でゼリーのようなプニプニとした質感が特徴です。

キャンドルの中で唯一、透明なロウで
パラフィンワックスや他のロウが混ざると濁ってしまうため注意が必要。
他のロウは60℃くらいになれば液体になりますが、
ジェルワックスは融点が高く、サラサラとした液体にするには
100℃以上まで温度を上げなければいけません。

溶かす際は湯煎ではなくホットプレートや電磁調理器を使用するのがおすすめです。

 

融点の違いで

  • ソフトタイプ
  • ハードタイプ
  • スーパーハードタイプ

と分けられ、メーカーによっては
独自のジェルワックスの開発をして販売しているところもあります。

ソフトタイプの方が融点が低くやわらかいので
ガラスの瓶やグラスなどに入れて使用されます。

ハードタイプになるとソフトタイプより融点が高くなりベトつきも少なくなり、
スーパーハードタイプはハードタイプよりも融点が高く、
型に入れて固め、自立するキャンドルを作ることができます。

また、ジェルワックスは溶かす際に匂いや煙が出やすいワックスです。
溶かす際は必ず窓を開けるなど、換気をしながら溶かすようにしてください。
ジェルワックスをできるだけ細かくちぎってから溶かすようにすると
匂いや煙が少なくなるし、溶かす時間の短縮にもなります。

 

 

上に書いた以外にも、木蝋(もくろう)と呼ばれる日本古来のワックスや
お米が原料のライスワックスなど
様々なワックスがあります。

ワックスの特性を生かして
オリジナルのキャンドルを作ってみてはいかがでしょうか。

 



 

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